「がんサポート」2011年10月号
特集 最新抗がん剤
(*)抗がん剤基礎知識
がんを知らない人でもすぐわかる!抗がん剤の基礎知識
どうやってがんを叩くのか。なぜ副作用が強いのか。抗がん剤の疑問にわかりやすく答える
監修 向井博文 国立がん研究センター東病院乳腺科・血液化学療法科医長
取材・文 吉田燿子
抗がん剤治療は手術、放射線治療と並ぶがんの3大治療の1つだ。近年は優れた抗がん剤が次々に開発され、目ざましい発展を遂げつつある。抗がん剤は副作用が強いと敬遠されがちだったが、今では副作用対策も進み、苦痛やリスクを軽減しながら治療を受けられるようになっている。
(*)抗がん剤最新知見
遺伝子の解明により、患者により適切な治療薬が増える
悪性黒色腫、乳がん、卵巣がんなどで最新知見発表
取材・文 中西美荷 医学ライター
遺伝子レベルでがんの解明が進んだ今、がんの生物学的特徴を標的とした新たな薬剤の開発が進んでいる。本特集では、個別化治療に1歩踏み出した悪性黒色腫、女性のがんである乳がん、卵巣がん、さらには男女ともに罹患数の多い肺がんについて、世界最大規模のがん専門学会である米国臨床腫瘍学会(ASCO)の年次集会より、その最前線をレポートする。
(*)腹膜播種治療
腹腔内に抗がん剤を直接注入!胃がん腹膜播種の新治療はここまで進んだ
第2相試験の1年生存率は約8割。保険承認に向け、第3相試験もスタート
監修 石神浩徳 東京大学外来化学療法部特任講師
取材・文 柄川昭彦
これまで有効な治療法が確立されていなかった胃がんの腹膜播種だが、腹腔内に抗がん剤を直接注入する新たな治療は以前にもレポートした。今年10月から始まる予定の、保険で承認されるために必要とされる第3相試験に大きな期待が集まっている。
(*)最新動注化学療法
局所を集中的に攻める新しい化学療法「抗がん剤灌流療法」
副作用は少なく、効果は絶大。完治を目指した最新の化学療法
監修 村田 智 日本医科大学放射線医学准教授
取材・文 柄川昭彦
さまざまな工夫が重ねられてきた動注化学療法だが、また新たな治療法が生まれた。骨盤内に出入りする血流を遮断するという画期的な方法により、骨盤内臓器(直腸、子宮、卵巣、膀胱など)にできたがんの完治を目指している。
(*)口腔がん化学放射線療法
進行口腔がんでも切らずにすむ!抗がん剤と放射線のパワー
5年生存率は7〜8割で、口の機能も、容貌も温存
監修 藤内 祝 横浜市立大学大学院医学研究科顎顔面口腔機能制御学教授
取材・文 伊波達也
進行口腔がんの新治療として、耳の前と頭の後ろから抗がん剤を患部に注入する「逆行性超選択的動注化学放射線療法」が注目されています。治療効果が高いうえに口の機能、容貌も損ねずにすむからです。さらに、温熱療法を併用して治療効果を高める研究も進められています。
(*)多発性骨髄腫の治療
大きく前進する多発性骨髄腫の薬物療法
大型新薬の登場から1年。再発・難治の骨髄腫でも大幅改善した例が続出
監修 西脇嘉一 東京慈恵会医科大学講師・付属柏病院腫瘍・血液内科診療部長
取材・文 「がんサポート」編集部
昨年、治療効果が大きく、副作用も少ないといわれる大型新薬、レブラミドが承認されたことで、多発性骨髄腫の薬物療法は大きく前進した。レブラミドの発売から1年経ち、医療の第一線からは目ざましい成果が報告されつつある。
(*)未承認薬最前線
未承認薬・適応外薬で標準治療から見放された患者さんを救う!
エビデンスのあるオーダーメード治療を可能にするために
監修 今村貴樹 千葉ポートメディカルクリニック院長
取材・文 町口 充
世界の承認薬が国内ではなかなか未承認という薬は少しずつ少なくなってきている。その一方でクローズアップされているのが、ある疾患には使えても別の疾患には使えない"適応外薬"の問題だ。「使いたくても使えない薬」を使えるようにするには──。
(*)小嶋修一のがん医療のTO THE POINT 14
抗がん剤は本当に「効かない」のか
近藤論文について、日米の専門医はこう語る
文 小嶋修一 TBS報道局解説委員
「副作用ばかりで、効果はあまり期待できない」──日本人の抗がん剤へのイメージは概してよくないようだが、ここ10数年で格段に進歩した。ところが、"今でも、抗がん剤は効かない"とする、1人の医師による論文や単行本が相次ぎ発表され、物議を醸している。本当に抗がん剤は効かないのか。日米の専門家を取材した。
(*)がん専門医が語るがん千夜一夜物語 第7話
進化を続ける乳がん医療
文 檜垣健二 広島市立広島市民病院乳腺外科主任部長
(*)患者のためのがんの薬事典75
ハラヴェン(一般名エリブリン)
生存期間を2.7カ月延長。進行・再発乳がん治療の「次の一手」
取材・文 星野美穂
手術不能・再発乳がんの患者さんに対しては、現在標準治療とされているアンスラサイクリン系抗がん剤やタキサン系抗がん剤を使用し、効果が得られなかった、もしくは再発してしまった場合、これまでは「確実な次の一手」がない状況でした。2011年7月に発売されたハラヴェンは、この「次の一手」となる乳がんの新しい抗がん剤として大いに期待されています。
(*)最新がんトピックス 海外編・国内編
(*)連載8 祢津加奈子の新・先端医療の現場
新動注療法で治療法がなかった乳がん皮膚転移を救う!
監修 滝澤譲治 聖マリアンナ医科大学放射線医学講座教授
乳がんの皮膚転移が進行すると、患部が崩れ、悪臭を放ち、患者さんにとって大変つらい病気となる。しかもこれまで有効な治療法がなかった。しかし、そこに大きな希望となる治療法が現れた。聖マリアンナ医科大学の滝澤謙治さんが動注療法に工夫を凝らし、この皮膚転移に救いの道を拓いた。
(*)がん相談
大腸がん 回答者・大矢雅敏(獨協医科大学越谷病院第1外科主任教授)
肝がん 回答者・森安史典(東京医科大学内科学第4講座(消化器内科)主任教授)
皮膚がん 回答者・並川健二郎(国立がん研究センター中央病院皮膚腫瘍科医師)
(*)わたしの町の実力病院・クリニック26
ブレストサージャリークリニック
患者さん自身、納得した上での乳房再建を 乳房再建専門のクリニック
患者さんとじっくり時間をかけ、話し合いの場を持つ
取材・文 「がんサポート」編集部
あくまでも前向きになってもらうための手段として再建を選んでほしい。大学病院で乳房再建に取り組んできたブレストサージャリークリニック院長の岩平佳子さんは言う。そのために、クリニックでは話し合いの時間を十分にとった上で再建を行っている。
(*)患者を支えるということ9 病理医
本当にがんなの?病気か否かを確定診断するキーマン
直接患者と接し、顔の見える病理医として患者の質問に答える
監修 土屋眞一 日本医科大学付属病院病理部教授
取材・文 祢津加奈子 医療ジャーナリスト
細胞や組織ががんなのかどうか、最終的な診断をくだすのは病理医だ。しかし、患者自身、病理医と会うことはほとんどない。本当に自分はがんなのか。抗がん剤やホルモン剤が必要なのか。日本医科大学付属病院では、病理外来を開設し、こうした患者の抱く疑問や質問に、直接病理の医師が答える場を設けている。
(*)鎌田實の「がんばらない&あきらめない」対談
ゲスト 高橋 亨平 医療法人誠愛会・原町中央産婦人科医院理事長
放射線との闘いはわが余命との競争です
大腸がんを患いながら南相馬市で放射線と向きあい、診療を続ける産婦人科医師の執念 東日本大震災で大津波と原発事故に直撃された、福島県南相馬市。そこに市民から「亨平先生」と親しみを込めて呼ばれる医師がいる。原町中央産婦人科医院院長の◯橋亨平さんだ。亨平先生は震災直後の阿鼻叫喚のなか、患者さん・市民のために、診療を続け、一旦閉院して避難したあとも、3日で再開に漕ぎ着けた。鎌田實さんが、現地で直撃インタビューした。
(*)オバさんの政界体当たり対談9
ゲスト 高木美智代 公明党衆議院議員
「カネの切れ目がいのちの切れ目」では困る。がん医療費の早期改革を!!
がん患者さんは、体の痛み、心の痛みだけでなく、お金の痛みを抱えている
高額ながん医療費に、治療をあきらめる患者さんもいる。がん患者さんの目の前に立ちはだかる高額な医療費という壁。今回内田さんは、公明党政務調査会副会長・高木美智代さんを訪ねて医療費の問題で政界に切り込んだ。
(*)私の生きる道 寺内タケシさん ミュージシャン
わが健康哲学は「備えあれば嬉しい」
大腸がんを克服したエレキの神様 寺内タケシさん
取材・文 吉田健城
撮影 向井 渉
エレキギタリストの草分け、寺内タケシさんは、現在、市民へのがん知識の普及・啓発などを行っているNPO法人「群馬がんアカデミー」の理事として、患者の視点からさまざまな提言を行っている。このような活動をするようになったのは、10年前、大腸がんを早期に発見し、手術後ひと月足らずでステージにカムバックできた経験があるからだ。
(*)シリーズがんと生きる78 佐々木サチ子さん(ふれあいサロン主宰)
弱者になった自分を認めた今、怖いものは何もない
乳房の異変を誰にも相談できなかった3年間の苦悩を語る乳がんサバイバー
取材・文 吉田燿子
ある時は生保会社の育成所長、ある時はギャンブラーとして華やかな世界で活躍してきた佐々木サチ子さん。だが、乳がんではないかとの疑念を3年間、誰にも打ち明けられなかった。孤独に不安と闘い続けるなかで、佐々木さんはがんとどのように向き合い、「笑って生きていきたい」と言えるまでになれたのか──。
(*)連載9 がんになった著名人 最期の生き方、最期の死に方
大沢啓二さん(元プロ野球監督・野球解説者) 享年78
人生を懸けてボールを追い、最期の瞬間までボールを見つめ続けた
日本プロ野球を深く愛し、そして球界から強く愛された「親分」のあっぱれ野球人生
取材・文 常蔭純一
球界の親分として、ときに厳しく、そして誰よりも優しいまなざしで、日本プロ野球界を見つめていた大沢啓二さん。大沢さんが、プロ野球界に遺したものとは──。
(*)連載43 紅珊瑚のブレスレット がんになって、考えたこと
洞口依子
(*)野崎洋光の旬を味わう免疫アップレシピ
今月の旬 秋刀魚 秋茄子 里芋
(*)連載16 美容ジャーナリスト山崎多賀子の生きる力が湧く「キレイ塾」
あきらめないリンパ浮腫ケアで自分らしい人生を取り戻そう!
これまでも治療による外見の変化に伴う、がん患者の心の傷について紹介してきましたが、術後に起こるリンパ浮腫は、がん患者にとって大きな負担です。しかしリンパ浮腫という言葉が定着したのはほんの数年のこと。その経緯と、可能性を取材しました。
(*)第46回 仕事をしながら療養する
患者体験を再就職先で仕事に生かす
取材・文 菊池憲一(社会保険労務士)
建設機械メーカーの営業をしていた佐藤恒さん(44歳)は、10年前、急性骨髄性白血病と診断された。入院は約1年間。治療費には、健康保険の傷病手当金を充てた。退職後、雇用保険の基本手当の支給を受けながら職業訓練校に通学。今は臨床試験の支援などを行うNPO法人で、データマネジメントの仕事に取り組む。
(*)シリーズ55 届け!がん患者たちの声
医療者には患者さんの生活や人生も見てほしい
終末期を自宅で過ごすがん患者さんや家族が直面する、さまざまな問題
取材・文 「がんサポート」編集部
終末期を自宅で過ごしたい◯◯。そう願うがん患者さんは多いが、医療と介護の連携の不十分さ、患者さんたちが抱える孤独など、さまざまな問題が立ちはだかり、実現を阻んでいる。そこで、終末期のがん患者さんや家族を支えるボランティアが、1つの提言を示してくれた。
(*)今月のセミナー
医療者・患者双方が努力してこそ、がん医療は改善していく
患者に寄り添うがん医療を実現するためには何が大切か
取材・文 「がんサポート」編集部
8月21日、乳がん患者会であるNPO法人ブーゲンビリアの第58回の学習会が開催された。テーマは「患者に寄り添うがん医療とは」。日ごろ、患者に寄り添う医療を実践している医師、佐々木常雄さんを講師に迎え、さらに3人のブーゲンビリア会員も加えた座談会では、会場からも活発に意見が寄せられた。
(*)連載 Book Review いい本に出合う
谷野裕一(乳腺外科医師)
(*)連載10 腫瘍内科医のひとり言
たとえ1人になっても、共に生きていく
佐々木常雄 がん・感染症センター都立駒込病院院長
(*)連載24 肝っ玉弁護士がんのトラブル解決します
友人と起業準備中にがんが判明。これまでの準備金をすべて負担すべきか
解決人 渥美雅子
(*)この国の医療をよくするために 連載52
国中に広がった現行の医業の仕組みへの金縛り(6)
田島知郎 東海大学医学部名誉教授
(*)森川那智子のゆるるんヨガで “ほっ”47
尿漏れ予防
(*)患者会活動レポート
NPO法人女性医療ネットワーク
理事・マンマチアー委員会 増田美加
乳がんを経験しても、していなくても、広く知識が得られる場として
治療と予防
http://diseaseinfo.dtiblog.com/
病気の治療と予防と検査と症状と費用と食事。 名医 評判のいい病院 原因 自覚症状 検査 診断 治療費 手術費用 ブログ闘病記 テレビ番組情報
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胃がんの治療 予防 胃がん 掲示板
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大腸がんの治療 予防 大腸がん 掲示板
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肺がんの治療 予防 肺がん 掲示板
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乳がんの治療 予防 乳がん 掲示板
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子宮がんの治療 予防 子宮がん 掲示板
団塊の世代 掲示板 団塊世代 BBS
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